別名:金匱地黄丸。腎気丸。八味丸。八味腎気丸。
出典:金匱要略。
組成:
熟地黄(じゅくじおう)
山茱萸(さんしゅゆ)
山薬(さんやく)
沢瀉(たくしゃ)
茯苓(ぶくりょう)
牡丹皮(ぼたんぴ)
桂枝(けいし)
炮附子(ほうぶし)
効能:温補腎陽
主治:腎陽虚
腎陽虚が原因の腰や膝のだるさや痛み(腰酸痛)、下半身の冷えや痛み、浮腫や尿量減少・排尿困難・多尿等の水湿代謝異常等に効果があります。
舌質は淡胖。舌苔は白~白滑。脈は沈で無力。尺位が細・無力。
補足説明:腎陰虚の代表方剤である『六味地黄丸(ろくみじおうがん)』に温陽の附子と桂枝を加えた方剤である。腎陽を回復させるためには、腎陰を補充したうえで腎陽を鼓舞する方が良いという考えに基づいている(陰中に陽を求む)。
牛車腎気丸(ごしゃじんきがん)もそうだが、附子を用いた方剤は慎重に用いられるべきであり、動悸(心悸)等の副作用が生じた場合はすぐに主治医に確認をすべきだと思います。