前回に引き続き、散歩についてのお話です。
今回は、散歩の効能の第二弾です。
食後に、よく胃もたれをする方は必見ですよ。
食後の養生
実は、散歩は食後にも良いのです。
江戸時代に書かれた『養生訓』には、食後には数百歩、ゆっくりお散歩をしなさいと書かれています。
また、
江戸時代の岡本一抱先生が、書かれた『臓腑経絡詳解』には、脾と胃に関してこのような事が書かれています。
岡本一抱先生については、こちらの江戸時代を参照
注* 脾と胃とは、共に東洋医学では、消化と吸収に重要な役割を果たす臓腑です。
脾と胃は、石臼
例えていうならば、脾と胃は石臼のようなものである。
石臼の上の石を脾として、下の石を胃とする。
取っ手が手足で、石臼に挽かれる豆は、食べ物である。
取っ手を動かせば、石臼が動く。石臼が動けば豆は、すり潰される。
と、あります。
つまり、手足を動かせば、胃腸がよく働き、食べ物の消化がよくされますよ。という意味です。
この例えは、すごく良く出来ているなと思いました。
私も食べ過ぎた時に軽く散歩をしたら、胃がスッキリした経験をしています。
散歩は、ゆっくり
そして、実際に石臼を挽いた事があるのですが、
ゆっくり石臼を廻すと、細かい粉になり、
早く石臼を廻すと、粗い粉になった記憶があります。
細かく砕かれている方が、消化が良さそうですよね。
散歩は、ゆっくりして下さい。
実は、先ほどの『養生訓』にも、以下のような事が書かれています。
食後してはいけないこと
食後すぐに力仕事をしてはいけないです。
急いで道を歩いてはいけないです。
また馬を走らせたり、高いトコロに登ったり、険しい道を登ってはいけないです。
とあります。
食後は、ゆっくりとしたお散歩。
オススメです。
文:荒木かおり