こんにちは。風待堂鍼灸院の荒木かおりです。
先日、私はクレー射撃というのを観てきました。
クレー射撃というのは、空中に射出された『クレー』という素焼きのお皿を散弾銃で打ち砕くスポーツ競技です。
詳しくは、クレー射撃(Wikipedia)
あまり見かける機会がないスポーツで、私も初めて見ました。
日本で実銃を所持するのが色々と難しく、競技人口も少ないようです。
逆に言えば、実銃を所持している人は警察等で所定の手続きを済まし、きちんとマナーを守っている可能性が高いという事かな?と思いました。
射撃場は山の中にあり、ちょうど狩猟の解禁が近づき練習に来ている猟師さんが多かったです。
クレー射撃が始まる前にベテランの方にお話を色々伺う事が出来ました。
ベテランの方がお話をしてくれた中で、特に印象に残っているのが、『クレーを狙うと当たらない』というお話でした。
クレーというのは、物凄いスピードで飛んでいきます(逃げていきます)。それを追いかけるとどうしても、ワンテンポ遅れてしまい、クレーに当たらないそうです。
だからといって、全くクレーを見ないのではなく。『クレーを見ないけど見る』といった感じだそうです。
この話を聴いた時に、私はある鍼灸の本を思い出しました。
その本の名前は、江戸時代に書かれた『鍼道秘訣集』という本です。
鍼道秘訣集に、心持之大事(こころもちのだいじ)という章があります。
その章の中に、下記の文があります。
挽(ひか)ぬ弓、放(はなて)ぬ矢にて射る日(とき)は中(あたら)ず、しかもはずさざりけり
上記の『鍼道秘訣集の一文』を思い出し、クレーの射出に合わせて、銃を持っているのをイメージしながら構えてみました。
こ、これは!!!
鍼の練習になる!
これまで、色々な武術やスポーツが鍼灸の練習になると教えて頂きましたが、クレー射撃も鍼灸の技術向上に役立つと思います。
色々な事が、鍼灸に繋がりがあるな。と思っていましたが、クレー射撃も繋がっていました。
こんな貴重な経験をさせて頂いたことに、感謝です。
文:荒木かおり