今回は、6月19日に参加してきた勉強会(北辰会エキスパートコース)のお話をします。
午前中は、応用実技でした。
今回直接ご指導頂いた先生は、奥村学術部長でした。
今回はじめて奥村学術部長に直接教えてもらいました。(北辰会に入会してから1度も勉強会を休んでないのですが。。。)
奥村先生に教えて頂いて、『複雑な身体の状態を正確に読み取ったうえで、シンプルな治療方針を立てて、最大の効果を引き出す』というのも大事だと思いました。
鍼灸の復権
午後の講義の前半は、村井和先生が先日参加された日本東洋医学会の概要解説でした。
日本東洋医学会のシンポジウムのうち1つは、『鍼灸の復権』をテーマに行われ、村井和先生は演者の一人として症例を交えながらお話をしてきたそうです。
引き続き藤本蓮風代表が、『鍼灸の復権』を近代鍼灸史の話をメインに三因制宣(さんいんせいぎ)を用いてお話をされました。
代表は、かなり熱くお話をされました。
後縦靭帯骨化症/O.P.L.L.の症例
午後の講義の後半は、京都で開業している『一本鍼 磊落堂』の木下慶治先生の症例でした。
後縦靭帯骨化症という難病を鍼と灸で治療をして、症状の消失と共にレントゲン写真上も骨化した後縦靭帯が消失した症例でした。
後縦靭帯骨化症とは、2016年現在、厚生労働省が難病指定している疾患です。
ー症状ー
初発症状は頸部痛、上肢のしびれ、痛みで始まることが多い。進行すると下肢のしびれ、痛み、知覚鈍麻、 筋力低下、上・下肢の腱反射異常、病的反射などが出現し、痙性麻痺を呈する。麻痺が高度になれば横断 性脊髄麻痺となり、膀胱直腸障害も出現する。転倒などの軽微な外傷で、急に麻痺の発生や憎悪をきたす ことがあり、非骨傷性頚髄損傷例の 30%以上を占めるとする調査結果もある。
ー厚生労働省 後縦靭帯骨化症 概要診断基準等より
http://www.mhlw.go.jp/file/06-Seisakujouhou-10900000-Kenkoukyoku/0000089896.pdf ←厚生労働省の後縦靭帯骨化症の解説です。
簡単に説明しますと、脊中の中に縦走する後縦靭帯と言われる靱帯が骨化してしまい、脊中の中にある神経を圧迫してしまう病気です。
神経を圧迫してしまう為、様々な神経症状が発症します。
例えば、手足が痺れたり思うように動かなくなったり、重症になると、小便と大便の障害(膀胱直腸障害)が発症します。
この病気の難しいところは、原因が不明の為予防することが難しく。
また、治療方法も確実に完治出来るという方法がないため、患者さんの肉体的負担だけでなく精神的な負担も大きいです。
こういう難病が、鍼灸で治る。というのも『鍼灸の復権』に大きな役割を果たすと思いました。