先日(5月31日)は、鍼灸の定例会(勉強会)に参加してきました。
午前中は、実技でした。
この実技では、体表観察(ツボや舌や脈などの状態を確認すること)や問診から、患者さんの身体の状況を東洋医学的に判断をし、講師の先生が実際に刺さない鍼(古代鍼など)で治療をします。
そして、治療前と治療後の体表観察を比較する事によって、鍼の効果を実感し、かつ自分が治療をする時にどの様に治療を組み立てるのか?を学びます。
身体というのは、
刺さない鍼を1本、経穴(ツボ)にあてる。
もしくは、翳(かざ)すのみでも全身の状態がガラリと変わります。
今回は、ムチ打ちの人が1本の翳す鍼で、症状が取れたのを確認しました。
やっぱり、鍼は凄い!!
鍼のイメージは、緊張している筋肉にいっぱい刺して緩めると思われがちですが、鍼で『気』を動かす事が出来れば、刺さなくても治療の効果はしっかり出ます。
大事なのは、気を動かす事です。
午後からは、藤本蓮風代表による講演『我が半生の記憶』でした。
蓮風先生が、ご自身の人生と鍼についてお話をされました。
先生がお話をされると、会場の雰囲気が変わるのを実感します。
上手な会話や講演は、陰陽の交流が起きるのです。
話し手だけが暴走するのではなく、お互いの気の交流が生じる。
今回の講演を聴きながら、そのような事を考えていました。
最後は、神戸で開業されている原元氣先生の症例でした。
内容は、『うつ病』です。
欝病の患者さんを、初回の治療から効果を実感させ、廃薬も出来た症例でした。
治療の経過の中で、患者さんを取り巻く状況が変化する中、熱心にかつ冷静に治療をされていました。
今回も、充実した1日を過ごす事が出来ました。
5月の勉強会は終わったのですが、さっそく翌週も勉強会があります。
鍼の勉強に、終わりは無いのです。
文:荒木かおり