先日、小児科のドクター・先輩の鍼灸師と昼食を食べている時に発達障害について話が持ち上がりました。
先輩の鍼灸師や、小児科のドクターの話を聴いていると、発達障害の子は能力が高いよ。という話が多かったです。
ここからは、私が感じた事や思ったことになります。
浅薄ゆえ至らぬところがありますが、書いてみます。
発達障害とは、
生まれつきの特性で、「病気」とは異なります
発達障害はいくつかのタイプに分類されており、自閉症、アスペルガー症候群、注意欠如・多動性障害(ADHD)、学習障害、チック障害などが含まれます。
これらは、生まれつき脳の一部の機能に障害があるという点が共通しています。同じ人に、いくつかのタイプの発達障害があることも珍しくなく、そのため、同じ障害がある人同士でもまったく似ていないように見えることがあります。個人差がとても大きいという点が、「発達障害」の特徴といえるかもしれません。
ー厚生労働省。知ることからはじめよう、みんなのメンタルヘルスより一部抜粋ー
厚生労働省。知ることからはじめよう、みんなのメンタルヘルス(発達障害)
こちらもご参照ください。
私は、発達障害を病気というよりも、その人の特徴だと思っています。
私が子供の頃(昭和です)は、ちょっと変わった子というのは周囲に居てたし、自分自身も変わった子だったかも知れません。
その変わった子というのも、突出した能力があった子もいれば、そうでなかった子もいました。
それを以前は、病気という風には決めなかったと思います。
私が今、東洋医学(東洋哲学)を学ぶようになって、発達障害の子の話を聴くと下記のお話を思い浮かべます。
莊子という古代中国の哲学書の中のお話の1つです。
莊子~逍遥遊篇~
恵子が莊子に言った。『魏の王さまが、私に大きな瓢箪(ひょうたん)の種を私に下さいました。私は種を植えて瓢箪の実が成ったのですが、なんと五石(約19リットル)の量が入るのです。水を入れて運ぼうとするも重くて運べません。大きな瓢箪を割ってヒシャクにすれば、底が浅くて水をすくう事が出来ません。非凡な大きさではあるのですが、使いようがないのでそれを壊しました。』
荘子がそれに応えて言った。『あなた(恵子)は、やっぱり大きなものを用いるのが苦手ですね。宋の国に、手のひび割れ(あかぎれ)によく効く薬を作る人が居ました。その薬を用いて、先祖から代々絹綿を冷たい水にさらすことを仕事としてきたのです。ある旅人がコレを聞いて、あかぎれの薬の作り方を百金で教えて欲しいと言ってきたので、親族を集めて相談をしました。《我々は、代々絹綿を水にさらす仕事をしてきたが、ほんの数金が得られるだけだ。ところが、あかぎれの薬の作り方を教えれば、たちまち百金が手に入る。私は、薬の作り方を旅人に伝えたい。》そして旅人は、あかぎれの薬の作り方を教えてもらうと、呉の国の王様にあかぎれの薬を水上での戦いに使うことを勧めました。そして、越の国との戦争が起きた時に、旅人は将軍に抜擢されました。冬に呉の軍は、越軍と水上戦をして(呉の軍は、あかぎれの薬のおかげで普段通りに戦えたおかげで)越軍に大勝しました。あかぎれの薬のおかげで越の国との戦争に勝てたので、呉の国の王様は、旅人に領地を与えて大名にしました。あかぎれを防ぐのは同じなのに、一方は大名になり。もう一方は、絹綿を冷たい水に晒す仕事から免れることが出来なかったのは、あかぎれの薬の使い方が異なったからです。今あなたに五石の量が入る瓢箪があるのに、瓢箪をくり貫いて大樽の船にして湖や河に浮かべ、楽しまないのですか?なぜ瓢箪の底が浅くて水が掬えないことを憂いているのですか?』
という、お話です。
上記のお話は、実際には色々な読み取り方があるのですが、能力の使い方という話として読むことも出来ます。
ふつうの使い方では、大きすぎて使えない瓢箪でも、大きすぎる故に使える方法がある。
同様に、人もひとそれぞれの特性があり、人によって活躍の仕方が違うように思います。
簡単ではないですが、様々な可能性があるのではないでしょうか?