【症例】乳児の便秘

症例

 

 

【主訴】便秘

 

【患者さん】大阪市在住 生後3ヶ月 女児

 

【初診日】2015年5月23日

 

【現病歴】

生まれてから、自分で大便を出すことが出来ない。

その為、3日に1回綿棒で大便をほじくり出す(摘便)

 

【他の情報】

 

自分が泣きそうになると、指しゃぶりをして泣くのを我慢する。

大人しく、両親の手を煩わせない。

 

【特徴的な体表所見】

 

心下の邪。

左膈兪が実。

右上廉の実熱。

 

【治療方針】

 

泣きたいのを我慢してしまうために、気の動きが停滞した。

気の動きが停滞した為に、大便の動き(口から肛門への下向きの動き)も停滞した。

よって、停滞した気を動かすことによって、大便も動くようにする。

 

【治療】

1診目:左膈兪、右上廉に古代鍼(刺さない鍼)にて施術。施術直後、オナラが出る。

 

2診目:1回、自然に排便出来た。

左膈兪、右上廉に古代鍼にて施術。

 

3診目:毎日自然に排便する。クシャミが出る。

左右膈兪、左外関に古代鍼にて施術。

 

4診目:大便出ない日もあるが、その後で多量の大便が出る。

来院時に、多量の大便が出る。

左右膈兪に、古代鍼にて施術。

 

5~7診目:ほぼ毎日、大便が出る。よく喋る。

膈兪を中心に、古代鍼にて施術。

 

【治療の結果】

・ほぼ毎日、自然に大便が出るようになる。

・大便が出ない日があっても、その後で多量の大便が出る。

・よく喋るようになる。

・母乳をよく飲む。

 

【院長のコメント】

乳児の便秘』というブログの記事にも書いたのですが、今回の赤ちゃんは頑張り過ぎる赤ちゃんでした。その頑張り(緊張)を刺さない鍼で、優しく緊張を解いてあげました。

大人に比べて小児や赤ちゃんは、敏感な場合が多く『刺さない鍼』でも十分に効果があります。

今回の赤ちゃんも2回の施術でほぼ毎日、大便が出るようになりました。

子供の心は純粋で、良い癖も悪い癖も直ぐに身につきます。

早めに身体に良い癖をつける事が出来て、たいへんヨカッタです。

すごく可愛い赤ちゃんなので、今後の成長が楽しみです (^^)

 

 

文:荒木かおり

 

 

 

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