こんにちは。
ゴールデンウィークに入りましたね。
今日は、鍼灸関係のオススメ本のご紹介です。
昭和の名人、沢田健先生
代田文誌先生の著作 『沢田流聞書 鍼灸真髄』
という本です。
鍼灸関係では有名な本なので、既に読まれた方も多いかも知れません。
この本の主な内容は、昭和初期のお灸の名人である沢田健先生の臨床を中心に、弟子である代田文誌先生の見学筆記という形で書かれている本です。
一部分を紹介致します。
或る時私が「どうも患者が迷つて困ります」と云つた時、先生は真赤になつて叱られ「患者が迷うのではありません。あなたが迷つているのです。自ら信じることの出来ないような人に、どうして大切な生命が預けられるものですか」と申されました。私もはじめて患者を迷わせるものは、自分であつたという事に気づいたのであります。
或る時私は先生より、「あなたは和漢三才図会をよんだことがありますか。」と聞かれ、何気なく「読みました」と答えた処、非常に叱られた。その際先生はこう云つた。「今の人間は本の数さえ沢山よめばそれでよいと思つているが、それでは本当のことはわからん。三才図会のようなよい本になると、一通りや二通り読んだだけでは駄目です。百ぺんでも二百ぺんでも読んで、生きた人間にあてはめて見て、わからん処のなくなるまで読まねばなりません。あなた方の読んだというのは、それは本当に読んだのではない。ただ眼で見ただけに過ぎない。」
代田文誌先生は、上記の事を沢田健先生に諭され、どう想い行動したか。実際に『鍼灸真髄』を読んで確認したいと思いませんか?
『鍼灸真髄』は、今も手に入りやすい本ですし、お値段も2千円ちょっとですし、読みやすい本です。
一度、読んでみる事をオススメします。
沢田健先生に、百ぺんでも二百ぺんでも読みなさい。と、言われるかも知れません(笑)