別名:地黄丸。六味丸。六味地黄湯。
出典:小児薬証直訣。
組成:
熟地黄(じゅくじおう)
山茱萸(さんしゅゆ)
山薬(さんやく)
沢瀉(たくしゃ)
茯苓(ぶくりょう)
牡丹皮(ぼたんぴ)
効能:滋陰補腎・瀉火
主治:腎陰虚・火旺
腎陰虚が原因で起こる下記の症状。腰や膝のだるさや痛み。目眩や耳鳴りや聴力減少等の耳の異常。身体の火照り等の熱感。歯の弱り。尿閉や排尿困難、尿失禁等の排尿異常。あるいは、子供の発育障害(五遅)。
舌質は紅絳。舌苔は少苔。脈は細数(細くて頻脈)。
補足説明:中国の宋の時代の小児科医である銭乙(せんいつ)先生が、金匱要略(きんきようりゃく)に書かれていた 腎陽虚の代表方剤である『八味地黄丸(はちみじおうがん)』から温陽の附子と桂枝を除いた方剤を創りました。その方剤が、『六味地黄丸』です。
元々は、先天不足の小児のために開発された方剤ですが、老化による腎陰虚の症状にも効果があります。