五色(ごしき・ごしょく)

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五行学説(ごぎょうがくせつ)に基づいた、青、赤、黄、白、黒の五種類の色のこと。

 

青は、木。肝に属す。

 

赤は、火。心に属す。

 

黄は、土。脾に属す。

 

白は、金。肺に属す。

 

黒は、水。腎に属す。

 

*注意

古代の青は、現在の緑色に近い色です。

 

 

五色の診断意義。

 

これら五色は、四診のうちの望診に用いられます。

 

例えば、東洋医学での腎に異常がある場合、身体の特定の部位が黒くなる等です。

 

ただし、これも無理やり当てはめてはいけません。

 

 

死す五色・生く五色

 

また、黄帝内経・素問の五臓生成篇には、

 

 

五蔵之気。故色見青如草茲者死。黄如枳実者死。黒如炲者死。赤如衃血者死。白如枯骨者死。此五色之見死也。青如翠羽者生。赤如鶏冠者生。黄如蟹腹者生。白如豕膏者生。黒如烏羽者生。此五色之見生也。生於心、如以縞裹朱。生於肺、如以縞裹紅。生於肝、如以縞裹紺。生於脾、如以縞裹 栝蔞実。生於腎、如以縞裹紫。此五蔵所生之外栄也。

という、文章があります。

 

これを表にすると、下記のようになります。

 

 

  死す五色 生く五色
草茲(死んだ草) 翠羽(カワセミの羽)
衃血(固まった赤黒い血) 鶏冠(ニワトリのトサカ)
枳実(きじつ。漢方薬名) 蟹腹
枯骨 豕膏(豚の脂)
炲(すすけむり) 烏羽(カラスの羽)

 

同じ色でも、死す五色は艶が無く生命力が感じにくいですが、生く五色は艶があり生命力を感じます。

 

死す五色から生く五色に向かえば、病状が回復していると捉える事が出来ますし、その逆であれば、病状が悪化していると捉える事が出来ます。

 

これも、患者さんの状態を確認し、治療方法が合っているかの確認にもなります。

 

以前、患者さんに、『患者さんの声(腰・首・肩の痛み。疲れがとれない)』に”肌がつやつやとして一転明るくなった。”と、書いて下さいました。

これは、病状が回復している一つの目安になります。

 

このような五色の使い方も大事です。

 

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