昨日、2月4日は、二十四節気の立春(りっしゅん)でした。
立春とは、
24節気の1。
太陽の黄経が315度に達する時をいい、太陽暦で2月4日ごろ。
その前日が節分で、八十八夜・二百十日などはこの日を起点に数える。
1月節気。『春立つ』ともいう。
大辞林より
と、あります。
まだまだ寒いですが、暦の上では春になります。
東洋医学では、春をどのように捉えているのでしょうか?
【春は発陳】
古代中国の医学書である『黄帝内経』には、以下の文章があります。
春三月、此謂発陳。
黄帝内経素問ー四気調神大論篇より
かおり意訳
春の3ヶ月は、発陳(はっちん)ですよ。
補足:
発陳の陳(ちん)というのは、様々な意味がありますがこの場合は『古い』という意味です。
発陳とは、古いのを推し出して、新しいのを出すという意味です。
つまり、
春の3ヶ月は、古いのものを押し開き、新しいものを出す季節ですよ。という意味です。
【花粉症・頭痛・めまい・耳鳴り・肩こり】
春は、草木が芽吹く季節ですよね。
草木にも『気』があり、気が昇る事によって芽吹かせています。
それを発陳という言葉で表しています。
もちろん、人間の身体も、春は発陳します。
人間の場合は、草木と異なり頭の先から芽が出たり、花が咲くわけではないです。
人間の場合は、『気』が昇り過ぎた結果、下記の様な身体の上部での症状が出やすいです。
正常な状態を超えて『気』が昇った場合、『花粉症』『頭痛』『めまい』『耳鳴り』『肩こり』が発症したり、もともと症状がある人は悪化したりします。
人によって、症状が異なるのは、その人のもともとの体質や、生活習慣、現在置かれている状況など、様々な要因が加わる為です。
その為、一般論で養生のお話が出来る部分と、その人にあった養生の仕方がある部分があります。
これが、東洋医学の面白くて、一般的な治療で治らない人が、治る可能性がある部分とも思います。
参考文献
黄帝内経素問 東洋学術出版社
文:荒木かおり