肺について。その6(肺の機能4)

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東洋医学からみた、肺のお話の続きです。

 

前回までのお話

肺について。その1(肺の位置)

 

肺について。その2(肺の形態)

 

肺について。その3(肺の機能1)

 

肺について。その4(肺の機能2)

 

肺について。その5(肺の機能3)

 

ここから、今回のお話

 

肺の機能について。

 

通調水道の作用

 

通調水道(つうちょうすいどう)について

 

通とは、疎通の意味です。

 

調とは、調節の意味です。

 

水道とは、水液を運行・排泄する通路です。

 

肺の宣発と粛降は、協力して体内における水液の輸送と排泄の調節を行っています。

 

宣発粛降について:肺について。その1(肺の位置)

 

その作用には、主として次の2つがあります。

 

1)脾が上に輸送してくる水液は、肺の宣発機能により全身に輸送され、その一部は汗となって体外に排泄されます。

 

2)不必要な水液は肺の粛降機能により膀胱に輸送され、腎と膀胱の気化機能により尿となり体外に排泄されます。

 

上記のように肺は水液代謝の調節に関与しているので、『肺は水の上源』とも言われています。

 

肺の宣発機能が上手く機能しなくなると、無汗や浮腫などの症状が現れます。

 

また粛降機能が上手く機能しなくなると、浮腫や小便がきちんと出なくなるなどの症状が現れます。

 

これらは、肺の通調水道の作用が上手く機能しなくておこる病理変化です。

 

 

参考文献

鍼灸学[基礎篇] 東洋学術出版社

臓腑経絡学 改訂第三版 アルテシミア

 

文:荒木かおり

 

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