脾について。その6(口に開竅し、華は唇にある)

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類経図翼ー内景図
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こんにちは。かおり鍼灸院の木下かおりです。

 

東洋医学からみた『脾』の機能の続きです。

 

 

【前回までのお話はこちら】

 

脾について。その1(位置と形態)

 

脾について。その2(脾の機能1)

 

脾について。その3(脾は昇清を主る。)

 

脾について。その4(脾は生血・統血をする。)

 

脾について。その5(脾は肌肉・四肢を主る)

 

 

 

【今回のお話は、ここから】

 

前回までのお話を読むと、東洋医学での『脾の臓』は、飲食物の消化と吸収に関わる事がよく分かります。

 

そのため

~口に開竅し、華は唇にある~

と、いわれています。

 

脾が正常であれば、食欲が旺盛で味覚も正常です。

 

ただし、旺盛であって過食という意味ではないです。

 

言葉を変えると、『脾が正常であれば、ご飯を美味しくいただける』ということです。

 

 

脾が弱り、運化機能が低下すると、

・水穀の精微をうまく運化出来ないために、食欲がなくなり味を感じにくくなります。

・水湿の運化をうまく出来ないために、身体に湿が発生し、口がねばる・口が甘くなる。などの症状が起きる事があります。

 

 

『脾気は口に通じる』ため、口唇の色艶や形態は全身の気血の状況の反映と同時に、脾の機能も反映しています。

 

そのため、『その華は唇』にありと言われます。

 

 

脾気が健運で気血が充実していれば、口唇は適度な紅色と潤いがあり、ツヤもある状態になります。

 

脾の運化が失調し、気血が不足すると、口唇は淡白でツヤがない状態になります。

 

また、口唇のびらん(唇の周囲に出来る熱を持った、ただれ等)は、食べ過ぎ等により脾胃に熱が溜まっているのを表しています。

 

 

 

 

追記

『脾について』のまとめ

 

 

 

 

 

参考文献

鍼灸学[基礎篇] 東洋学術出版社

基礎中医学 燎原

文:木下かおり

 

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