東洋医学からみた『脾』の機能の続きです。
【生血・統血をする】
脾胃が運化した水穀の精微は、血(けつ)をつくる源です。
また、脾気は血を脈内に留めて、脈外に溢れない作用があります。
そのため、『脾は、生血・統血する』といいます。
【生血について】
脾胃が運化した水穀の精微は、腎の蒸騰気化(じょうとうきか)・心陽の温煦(おんく)・肺の清気によって、血に変化します。
脾胃が正常に運化をすれば、血も正常に作られ、充実します。
*腎と心に関しては、今後お話をしていきます。
逆に、脾胃による運化が正常でなくなると、血も正常に作られなくなり、不足します。
そのため、頭がふらついたり、目がかすんだり、顔色や口唇、舌や爪が淡白などの血虚症状が現れます。
ここで出てくる『血』は、あくまでも東洋医学での『血』になります。
西洋医学と共通する部分もありますが、共通しない部分もあります。
関連:
血に関しては、【『気』について。その6】
運化に関しては、【脾について。その2(脾の機能1)】
【統血について】
以前お話しをしました、気の作用に『固摂作用』というのがありました。
この固摂作用の1つに、血が脈外に出ないようにする作用がありました。
この作用が、統血(とうけつ)作用に大きく関わります。
関連:『気』について。その5
脾が正常に運化をすれば、気血も正常に作られます。そして、気血は充実します。
脾が正常に運化をしないと、気血が正常に作られなくなり、気血が不足します。
気が虚すと、気の固摂作用も低下し、血が脈外に溢れて出血します。
脾が健運できない為に気血が不足し、血を統摂できなくなり出血することを、『脾不統血(ひふとうけつ)』といいます。
慢性に反復する皮下出血や血便・血尿。崩漏(ほうろう。不正性器出血のことです)などの症状が、現れることがあります。
上記の出血は、脾の弱りが原因のため、脾の昇清機能も低下している為に身体下部での出血がよく見られます。
今日は、ここまでにします。
追記
参考文献
鍼灸学[基礎篇] 東洋学術出版社
基礎中医学 燎原
文:木下かおり