こんにちは。風待堂鍼灸院の荒木かおりです。
今日は、治療のお話をいたします。
今、ご家族で来院されている患者さんがいらっしゃいます。
その患者さんの2回目の治療の時に、こんなことが起きました。
お母さんの治療が終わり、娘さんに授乳をしました。
すると、
『いつもより、母乳が多く出ました』と、お母さんが、教えてくれました。
このことについて、少し考えてみます。
肩こりの治療で、母乳も良く出るように
お母さんのお困りの症状は、肩こりでした。
お話をお聴きし身体を診ると、産後の疲れと気の流れの悪さの両方がありました。
前回は出産の疲れをとる鍼、今回は気の流れが良くなるのを主な目的にした鍼を1本打ちました。
すると、
気の流れが悪かったところが改善され、
お母さんの肩こりがマシになるのと同時に、母乳の流れも良くなったのです。
気の働き
『気』というのは、見えないです。
そのため、
『気』という単語を聴いても、イマイチ分かりにくいと思います。
気の流れが良くなる治療をした後、母乳の流れも良くなったと聴けば、何となく『気』というものをイメージし易いかと思います。
もちろん、母乳の出が悪い人全員が、気の流れの悪さが原因ではないのです。
ただし、
今回のケースは、もともと母乳がしっかり出る身体なのに気の流れが悪かった為に、母乳が出にくかったのです。
その為、
気の流れを良くしたところ、お母さんの肩こりや体調不良が改善されるのと同時に、母乳もしっかり出るようになりました。
その後、継続して治療をさせて頂いてますが、母乳の出が良いまま、肩こりも楽になってきています。
患者さんに学ばせていただく
凝っている所(患部)に鍼をするのではなく、本当の原因の部位に少ない本数の鍼を打つ事によって、身体は本来の状態に回復いたします。
また、
患者さんの身体を診させて頂くことによって、本当の東洋医学を学ばせて頂いています。
ありがたいことです。
追記:今回のお話の続きです。『乳児の便秘』
文:荒木かおり