肺について。その7(肺の臓の病気)

ラベンダー ブログ

 

 

東洋医学からみた、肺のお話の続きです。

 

前回までのお話

 

肺について。その1(肺の位置)

 

肺について。その2(肺の形態)

 

肺について。その3(肺の機能1)

 

肺について。その4(肺の機能2)

 

肺について。その5(肺の機能3)

 

肺について。その6(肺の機能4)

 

 

ここから、今回のお話

 

肺の病気について

 

肺が病むと、どうなるのでしょうか?

 

宣発粛降が上手く機能しなくなると、浮腫や無汗、喘息や咳や鼻水などの呼吸器の問題が生じる可能性があります。

 

通調水道が上手く機能しなくなると、浮腫や小便が出にくくなったり、尿量が減少する可能性があります。

 

『肺は皮毛を主る』ので、アトピー性皮膚炎等の皮膚疾患が発生した場合、肺が関係している場合もあります。

 

それでは

 

『浮腫』が起きていれば、肺を治療すればイイのか?というと、そういう訳ではありません。

 

『浮腫』が起きているから肺だけが原因とは、限りません。

 

他に、腎や脾、三焦、肝が原因で起きる事があります。

 

それに、肺の臓腑単体の問題より、他の臓腑が原因で『宣発粛降』などの機能が阻害されている可能性があります。

 

似たようなお話に、

 

胃が痛ければ、胃薬なのか?

 

例えば、テストの前に胃がキリキリしてきました。

 

この場合、胃薬で胃の症状をとる事が出来るかも知れませんが、症状が全然変わらない場合があります。

 

胃がキリキリする原因が、テストに対する緊張である場合、その緊張を取ってあげたら胃痛は治りますよね。

 

症状が出ているから、その症状と直接関係がある臓腑だけを治療すれば、治るわけでは無いです。

 

ここに、東洋医学の難しさと魅力があると思います。

 

今回で、東洋医学からみた肺の臓腑を一旦終了します。

 

 

参考文献

鍼灸学[基礎篇] 東洋学術出版社

臓腑経絡学 改訂第三版 アルテシミア

 

文:荒木かおり

 

タイトルとURLをコピーしました